沈殿層からのつぶやき〜
s i n k i n g s l o w l y
 
夜霧のマンガ体験記のはなし


マンガみたいな体験て、したことありますか?
コントみたいな瞬間て、味わったことありますか?

そんなシチュエーションの代表格に、
スキー場で転がり落ちながら雪だるまになったり、
曲がり角でそば屋の自転車とぶつかって頭からザルをかぶったり、
とかいろいろありますよね。


今日は、僕の味わった似たような瞬間を書いてみます。
成績優秀なために故郷の期待を一身に背負い、
留学を余儀なくされて東京の大学に通っていた頃のお話です。

 

 



僕はたいてい週に8日間はパチンコ屋さんに通う、
どこにでもいるありふれたごく普通の大学生でした。

来る日も来る日も当時の相棒コバヤシ君と
パチンコ屋で閉店まで粘るのですが、
その日は収支が久しぶりにプラスに大きく傾いていたので、
閉店間際の回転寿司屋にLet'sダチ公と相成った訳なのです。

富士そば\380が肉と骨だった僕らにとって、
ものすごい贅沢だったんですよ。回転寿司。



で、夜23時過ぎに寿司屋に入ります。
僕らの他にも5〜6組のサラリーマン客などが、
「あとは帰って寝るだけだ」てなもんで、
ほんわかと会話に花を咲かせています。


閉店間際なためコンベアに放流されている寿司も少なく、
板さんは

「はい、欲しい寿司があったらすぐ握りますからねー。」

て言ってます。


板さんも、目の前の数組の客を片づけたらひとまずお店はおしまい。
一日の仕事をやり遂げた感いっぱいで、軽く上機嫌なものでした。


「はい、欲しい寿司があったらすぐ握りますからねー。」

「はい、欲しい寿司があったらすぐ握りますからねー。」


手持ちぶさたなんでしょうか。
上機嫌で繰り返しています。
ノリノリです。
寿司屋なんで地声も大きく、ちょとうるさいです。
そんな中、お隣のお客さんから注文が。


「板さん、湯呑みくれる?」


「はい、湯呑みね湯呑みね。ドゥーユーノーミー?
(湯呑み差し出す)
 
 
 
 
 





 
 

店内の空気が本当に固まりました。
全ての客席の会話が止まりました。
寒いギャグで凍り付くコントの相方。
僕らはついに伝説の瞬間に立ち会えたのです。







「・・・黙ってないで会話続けてねー、はい、
  欲しい寿司があったらすぐ握りますからねー。」








このヒト自分でフォローに入ったよ!
社長の話よりも更に長い地獄のような1分が流れ、
やっと空気は溶け出すのでした。

 

 

 

凍死する所でした。
都会には罠がいっぱいです。
 


帰る

 

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