沈殿層からのつぶやき〜
s i n k i n g s l o w l y
 
 
■ 山梨と俺  



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学生時代に
真面目に勉強していたころの話です
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ええと、突然ではありますが、
僕は学生時代に、
サークルで地域調査なんかをしてたのです。
学術系だったのよ。


農村から工業地域へだんだんと変遷してゆく、
町の様子を追ったりしてました。


具体的には、
三井非鉄金属の大規模なダイキャスト工場が、
川崎から山梨のどまんなかへ移転した際に、

 ・川崎で三井の下請けをしていた工場は
  三井移転以降、どのような業種転換を行ったか

 ・移転先の山梨県N市の工場は、
  大工場設立前と後で、業務内容は変わったのかどうか

これらの変遷についてを実地調査しておりました。

前者については、
三井にひっついて山梨に移転した工場や、
川崎で新たな親請けを捜す工場、
閉鎖した工場などがありました。

後者については、
大工場が来たからほいさっさと、
三井の傘下に入る工場が多かったです。

そうやって、
キーになる何かがどうかすると、
町はつられてどんどんかわっていくのね。
住宅が出来たり、
三井系列のスーパーが出来たり。

産業が変わり、街が変わり、
人々の生活も変わってゆく。


 

韮崎市

 

で、
そんな研究の話は今更どうでも良いのですが、
その時に山梨県の真ん中の方の小さな市に行って、
聞き込みとかして回ったのですよ。


市内の工場に聞き取りアンケート調査です。
こういうものは最低最悪でも
サンプル100通は必要なんですよ。
工場は80軒くらいしかなかったので、
サークルの仲間と手分けをして、
全ての工場に出向きました。


で。
うまく全部の工場を回れるように、
作戦を立てます。

そのためにはまず、
住宅地図を買って参ります。

広げます。見ます。
各土地の所有者の名前などが載ってます。


住宅地図みほん
 こんな感じで土地の用途や
  持ち主とかまで書かれています。

でで。
・・・とある一帯の図面。


住人の、99%がフクモリさんて所がありました。
どこをみても、フクモリ家。
隅から隅まで、フクモリ家。

人口の流動が比較的穏やかな地域だと、
このような土地が出来上がるのは
もちろんなんらの不思議ではございません。


ただ、僕らはそのフクモリ地区の小学校に、
ちと思いを飛ばすのでした。
 
 



キーンコーンーンカーーンッコーーー

ザワザワザワラ。

ガラガラガラ。

起立!

「せんせいおはようございま。みなさのはようございま。」

「ようし、出席をとーる。
 呼ばれたらこれでもかというぐらいの
 元気な返事をするようーに!
 あー、ふくもーり!」

「はい!」

ふくもーり!」

「はい」

ふくもりー!」

「あい」

ふくもりー

「はいよっ!」

ふくもーり

「えい。」

ふくもり

「は!」

ふくもりー

「・・・」

ふくもり?」

「・・・」

「どうしたーふくもりは休みかー?」

「せんせいふくもりは風邪ひいたんで今日は休むそうです。」

「そうかーふくもりは休みかー。じゃ、次。ふくもり!」

「はい!」

ふくもりー!」

「へい!」

ふくもーり!」

「Hi!」

ふくもーーり

「はーーい。」

「よーし、欠席はふくもりだけ、と。それじゃ授業に

「あ、ふくもりせんせーいちょっと質問が!」

「なんだふくもり?」


 

 
きっと朝の風景こんなだよ。


フランス国王の血筋である僕は、
王家の小学校にしか通ったことがないのでよく知りませんが、

もしもこういった地域のこういう事情に関して
お詳しい方がいらっしゃいましたら、
メールを下さいな。っと。

 



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それでは。
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