〜沈殿層からのつぶやき〜
s i n k i n g s l o w l y
太陽にあげた季節の話
唐突に話題に入りますが、
日本に季節っていくつあるか知ってますか?
季節だあ?
春夏秋冬の四つじゃん。
何いってんのおめーバカ?
そう答えてくださったあなた。
はい、あなた常識問題においては正解です。
でもね、気圧配置の違いとかから見たら、
本当は季節って5つあると思っていいのですよ。
春 → 梅雨 → 夏 → 秋 → 冬
覚えておきましょう。
テストに出しますよ。
義務教育を超えたあなたたちには、
ゆとりの教育は許されないのです。
春は移動性高気圧が次から次にやってくる季節で、
全国的にかわりやすい天気が続きます。
高気圧に覆われている間は穏やかな晴天に。
梅雨期は本州南岸に前線が停滞します。
雨が降りやすくなるだけでなく、東北から関東にかけての太平洋側は
冷たい空気が流れ込む影響で、ちょっと肌寒い毎日に。
夏は太平洋高気圧に覆われて、蒸し暑い晴天となる日が多いです。
秋はこの高気圧が南へ後退し、かわりに冷たい空気が南下。
南岸には秋雨前線が出来て、すっきりしない天気に。
冬は西に高気圧・東に低気圧っていう気圧配置に。
日本海側の地域には冷たい風がぶつかり雪の所が多くなります。
基本的に日本の季節って奴は、
気圧配置から見ると上記五種に分類されます。
だから梅雨休みって作ろうぜなあ先生おい!
てなわけでちょっぴり常識をうち破る
マメ知識っぽいことを書いてみたくて、
知ったかぶってみました。
この日記、嘘っぽいことも多いけど
これ本当よ!
それではあなたも
トリビア文化に乗っ取りまして、
この知識を他人にぶっつけて
お洒落な会話を楽しんでみましょう。
【 使 用 例 】
「なあ、知ってるかい?日本に季節って五つあるんだぜ。」
「え?神夫さん、それどういうこと?」
・・・グラスの中で氷がカランと音をたてた。
「春、梅雨、夏、秋、冬の五つさ。
梅雨の時期っていうのが見落としがちなんだ。
笑っちゃうよな。
大事な物っていつも置いてけぼりなんだ。」
「そうね。・・・まるで私たちみたい。」
着地点を失った二人の視線が、
そのまま宙を泳いでいる。
いつだって同じ道を行ったり来たり。
そんなありふれた男と女。
店の奥から流れる静かなジャズ。
落ち着いた佇まいとは裏腹に、
胸のビートは少しずつ鼓動を速めてゆく。
「ギムレットの所為かな。
今日は乱気流に取り込まれたような気分さ。」
気持ちに整理をつけられぬまま、
神夫がやっと口を開く。
「ふふ。本当に酔っぱらっちゃったの?
詩人みたいなこと言っちゃって。大丈夫?」
彼女は静かに笑って、
神夫の手で揺れるギムレットを見ていた。
「こうしてグラスに映るキミの微笑みを見ていると、
冷えた都会に今にも吸い込まれていってしまいそうだ。」
「私たちって、このちっぽけな都会と時代のみなしごなのかも知れないね。」
「ははは、君こそ詩人じゃないか。
寂しいみなしごと可愛い詩人に、乾杯!」
「あ、『いいとも』始まっちゃう!じゃ!」
「ありゃ!」
ではまた。
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