s i n k i n g s l o w l y 番　外　編 ROAD to FRANCE 〜アメリカ横断お笑いウルトラクイズ漂流記〜

第１２章　　第１チェックポイント　出題

アテンションプリーーーズ。
僕らは今、機上の人となりまして。
遙か遠くのフランスの地に向けて、
心地よいGの加速度に酔っているはずなのでした。


そう。
確かに楽しいフライトのスタートでした。
あの言葉が発せられるまでは・・・。


そんなわけで。

第１チェックポイント 機内５問ペーパークイズ 得票総数順勝ち抜け 53人→40人

くわあ。

グアムに着くまでの間に、
僕らは五問ものお題にボケを返さねばならないのです。


地獄機長・和泉野由の言葉によると、
五問の総合得点が上位40名の中に入らないと、
グアムの地に降り立つことなく
東京へ強制送還されるというのです。



なんということでしょう。
この世に神はいないのか。
苦しい予選を勝ち抜いてきた、僕ら仲良し５３人。
もう誰かが悲しむ顔なんて見たくないんだ。


なあ！みんな！そうだろう？
みんなで和泉機長に抗議をしよう。
シュプレヒコールの大きな木霊を、
遠くゴールの地、 フランスの山々に響かせようではありませんか！

なあ！みんな！？
ほら、はやくシュプレヒコールしに行って！
な！はやく！
僕？僕は後で行くよ。

---

そう。
みんなが抗議をしに行っている間に、
僕だけが全てのお題に答えてしまうのです。


NTVの本家ウルトラクイズでは、
機内400問ペーパークイズてのが名物でしたよね。
400問という気も失わんかというボリュームに比べ、
5問てのは、その80分の1であります。
気を失う人数も5分の1で済むというものです。


でも実際、 ボケ締め切りまでは一週間。
良く言えば熟考派、悪く言えばのろまな僕にとって、
五問いっぺんに回答するなんてのは、
なかなかにきっつい作業なのですよ。


だから他人を出し抜くなんてのは
基本中の基本の作戦となるわけです。
フハハハハハハハハ。


ええと、ええと。

---

機内５問ペーパークイズ 第１問 吉野屋の牛丼は「早い・安い・うまい」という 三拍子のキャッチコピーでおなじみです。 これに対抗してあなたが牛丼屋を開店するとしたら どんな三拍子のキャッチコピーで宣伝しますか？

　

ふむふむ。
これは吉野屋いじりのお題ですね。
牛丼を上手い具合に面白おかしく描けるコピー。
それを発見できたら、勝ちです。


んでも普段から高級フランス料理しか口にしない僕には、
なかなか思いつくことが出来ないので、
ひとまずは、パロディものでお茶を濁すのです。

『早いけど、安いけど、うまいけど・・・』

単純なボケになっちゃったけど、
伝わり易さだけは保っていると思うぞ！
ひとまずはこのボケをキープしておいて、
時間が余ったらもっと良いボケを考えよう！



次！

機内５問ペーパークイズ 第２問 あなたはアメリカが大嫌い。 自分のこの反米感情を世間に知らしめたいのですが どうすれば良いと思いますか？？

このお題は、
「アメリカっぽさ」って奴をうまく茶化せれば正解だ。

フランス好きな僕にとってはたやすいクイズです。
僕の気持ちを素直に表せばいいわけですよ。


アメ車、アメリカンコーヒー、アメリカンジョーク。
アメリカっぽいものをバカにしちゃる。

うむ。

ファミリードラマでアメリカンジョークが放たれた際、 笑い声をすすりなく声に差し替えて放送する。

んー。
みんなわかるよなあ。あの画面外の笑い声。
伝わらなかったらどうしよう。


あと、アメリカンジョークって題材は、
他の所でも別の視点で一回使ったからなあ。
ちょっと後ろめたいので、
五問全部見た後にもう一度考えてみよう。




とりあえず次！

機内５問ペーパークイズ 第３問 「お前それでも消防士かよ！」と思わず言いたくなる 消防士としてのあるまじき行為の具体例を挙げてください。

ふむふむ。

下手に行ったら全く票が入らなくなっちゃうし、
あんましブラックなボケはしたくない。
これは慎重に攻めましょう。


消防士、消防車、はしご車、火事場太り、
地震雷火事親父、119、救急車、ピーポーピーポー、、、


色々な関連しそうな要素を集めてみる。
む。ピーポーピーポー。
あの音。なんか使えないかな。

ええと。

ドップラー効果がどうしても理解できず、 出動するたび耳鼻科に立ち寄る。

おお。僕にしてはアカデミック。
”ドップラー効果”が他の人とかぶらなければ、
結構楽しげなボケに映るのではないでしょか。


でも心配ごと一件。
ドップラー効果を感じるのは、
消防車の外にいる人だよなあ。。。
これも細部をもちょっと詰めますか。

後回しにしよう・・・
次のお題は・・・

機内５問ペーパークイズ 第４問 今、出版界ではあるものの攻略本が発売されて大人気、 売り切れ店続出という現象が起きています。 一体、なんの攻略本なのでしょうか？

くう！

第一問、第二問の「どんな？」を問うお題や、
第三問みたいに、「なぜ？」が問われるお題だったら、
こじつけにこじつけを重ねて、なんとか形にするのだが。

第四問は、「なに？」を問われるお題ですよ。
”面白対象”を探し出してボケねばならんのか。
こういうのって苦手なんだよなあ・・・。


こういう時は、 お題に対して揚げ足を取ることにしています。
まず、ジャブとして一発。

『こんな攻略本は出してはいけない』

んー。
「買ってはいけない」のパロディなんだけど、
これはかぶるだろうなあ。。

似た感じので・・・

『売り切れになる前に確実に本を買う方法』

んー。
この本がバカ売れしていて、
売り切れになる前に本を買いたい人が、
結局この本を買えない。

うん。
狙い自体はまあまあだと思うのです。
でも、これじゃあ本のタイトルっぽくないよな。
タイトルっぽい装飾をせねば。
ええと、ええと。

ちょっとだけ方向を変えてみようかな。
ええと、 ええと、 ええと・・・

間抜けな流行徹底攻略！ 〜ベストセラーを買うバカ共を笑え！〜

うん。
流行に乗ってこの本を買っちゃった人が、
「流行の本を買った奴」を笑う、という構造。
こういうパラドキシカルなボケが書きたかったんだ。

うん。
あんま面白くないかもだけれど、
自分的には満足だ。


よおし、
次は最後のお題・・・って、
時間ないじゃん！！！！
急いでボケなきゃああ！

機内５問ペーパークイズ 第５問 黄色になった信号が赤に変わる瞬間、 当の赤信号はどのような気持ちで自分のランプを灯すのか、 あなたが代弁してあげてください。

くわあ。
気持ちの代弁。

ハまれば面白そうなボケ、いっぱい出てきそうなのになあ。
時間がないから無理にでもボケを出さなきゃ。

ええと、ええと・・・

喚け！呻け！叫べ！ 俺のサインをないがしろにした者共の血が、 俺の目をまた赤く染める。 さあ飛び出してこい。今夜の獲物はどいつだ！

暗い！
もうちょっとヘビメティックな文言が書けていたら・・・
デーモン小暮をイメージしてたんですけどね・・・
んー


桜の木の赤い色って奴をいじって、
文学的に行ってみましょか・・・

キミにだけ教えてあげるけれど、 本当は僕ら赤信号って、 初めはとってもきれいな桜色だったんだよ。 交通ルールを守らない人達の血で染まって、 少しずつ赤くなってきたんだ。 そう。キミのお陰で、また赤味が強くなっちゃった。 じゃあ、これでお別れだね。 向こうの世界でも元気でね。 明日もまた誰かがそっちへ行くから。

暗い暗い！
元ネタもよくわかんなくなっちゃったし、
それ以上に状況がわかりづらい。


無理矢理明るくしてみよう！
キャラに合わないけど女の子口調にしてみよっかな。

赤って膨張色なのよ！ 来ないで！だめ！太って見られちゃうじゃない！ あなたの前ではスリムでいたいの！ 女心をわかってよ！止まって！ 御願いだからその線より向こうで待ってて！ 青になるまで待ってて！止まって！ あ！私の言うこと聞いてくれないのね！ もう知らない！張り手しちゃう！ ↓ 横から張り手の様な勢いで 信号無視車にトレーラーが突っ込む

くわあ結局交通事故ネタ！
もうちょっと落ち着いたボケは書けないのか！
しっかりしろ自分！

白ワインっていうものは、本当は黄色なんだよ。 で、こっちが赤ワイン。 キミのその微笑みにぴったりだ。 おっと、慌てちゃだめだよ。 赤ワインに近寄ると、酔っぱらい運転の車が・・・

やめやめ！ 結局撥ねられるぜ！



ええと、ええと、ええと、ええと、
ええと、ええと、ええと、
ええと、ええと、
ええと、
ええと、ええと、
ええと、ええと、ええと、
ええと、ええと、ええと、ええと、




ああああああああ！

もう締め切り時間だ！
仕方ない、三番目の奴で送信だ・・・
見直すつもりだった初めの方のボケも、
なんにも手直しが出来なかった・・・。




でも、 他のみんなは機長に対して、
未だにシュプレヒコールを繰り返しているんだろうな。
回答者僕ひとりかな。勝ったかな。
フハハハハハハハハ。


って、みんなほとんど投稿済んでるじゃん！
ちぇ。

大人しく結果発表を待ちますか・・・。



次章へ続く！

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